対談企画
地域の歩みと企業の責任
河崎会長:まず、本日はこのような対談の場を実現することができ大変うれしく思っています。福田市長、ありがとうございます。当社は1919(大正8)年の創業以来、地域とともに事業を続けてまいりました。創業当初は船舶の輸送・整備から始まり、現在はプラントメンテナンスや石油輸送などを手がけています。地域の支えがあってこそ今日があります。地域とともに活動してきたことを誇りに感じ、2年前に「と、ともに。」をスローガンに掲げ、さまざまな地域行事や活動に参加しています。
福田市長:こちらこそ、この対談を楽しみにしていました。創業から一世紀を超えて、岩国に根ざし地域の産業インフラを支え続けてこられたことは素晴らしいことです。貴社のスローガ「と、ともに。」は岩国市が目標とする市の将来像「ともに歩み、ともに創り、ともに輝く」にも通じる理念だと感じます。地域と企業、そして行政が互いに支え合う姿勢の重要性を改めて感じました。
社員とともに取り組む地域貢献
河崎会長:色々な地域行事では、地域参画につながるものとして、運営に携わっていない社員が家族連れで参加しています。ほかにも当社では、子ども食堂への支援を実施しています。単なる資金提供ではなく、「無事故の成果を寄付金に換算」する仕組みです。このような仕組みにより、社員の地域支援への関心を高めるとともに、社員全員の安全意識向上を図っています。
福田市長:社員とその家族を含めた地域参画こそが地域貢献の理想的な姿だと思います。また、このような形での子ども食堂への支援は、地域支援にとどまらず安全意識の向上と地域の安心づくりに大きく寄与していると感心しました。
若者育成・教育分野での連携
河崎会長:若者の育成のためには地元企業の魅力を伝えることが重要です。私たちも学校に出向いて職場体験や出前授業を行っています。また、インターンシップを通じて地元の大学や高校と連携し、「地元にも面白い会社がある」と知ってもらえることが一番の狙いです。
福田市長:岩国市としても、キャリア教育やインターンシップ推進を企業と連携して進め、企業紹介の機会を増やしています。若者が地元で働くことに誇りを持ってもらえるよう、行政と企業が一体で環境づくりを進めていき、「岩国で働く魅力」を発信していきたいと考えています。
現在取り組んでいる地域貢献活動
河崎会長:地元採用を中心に雇用を守ることも地域貢献の一つと考えています。地元で働き、家族と暮らし、子どもの成長を見守ることができる環境を守りたいという思いで清掃活動や神社の行事など、地域イベントに参加しています。また、東日本大震災では、当社のタンクローリー車を3台派遣しましたが、その際、多くの社員が積極的に志願してくれました。社員全員が崇高な志を持って取り組んでくれたことが印象的でした。この志は、日常の地域貢献を通して培われたものと確信しています。地元企業の地域貢献について、市長は何を期待されておられますか?
福田市長:雇用の継続や地域行事への支援は、地域の活力を維持する大きな地域貢献です。御社をはじめ、地域の企業さまの清掃活動、防災協定、地域イベント参加など幅広い活動は市民の安心・安全につながっていると感謝しています。
地域課題への関心と企業の役割
河崎会長:岩国に限らず、大都市圏以外の地域の課題は「若者の定着」と「防災」だと思っています。当社は地域貢献を続けながら働きがいのある企業として、選ばれたいと考えています。また、防災体制を整えながら、災害発生時には当社の車両を活かした地域への支援も可能です。
福田市長:岩国市でも高齢化、若者流出、脱炭素など多くの課題があります。企業と市民、そして行政が一致協力して取り組むことにより、明るい未来につながると思っています。 そのためにも行政として企業と市民への支援を続けていきたいと考えています。
官民連携のこれから
河崎会長:行政と企業が垣根なく連携し、挑戦する姿勢こそが必要だと思います。まずは「やってみよう」という精神で失敗を恐れず行動することが「街の活性化」につながると思っています。
福田市長:地域の課題を解決するためには、行政だけでなく企業のチャレンジングな姿勢も不可欠です。今後も地域企業の意見を積極的に取り入れ、連携をさらに強化していきたいと考えています。


